弧月独言

ここは私の深呼吸の場である。日々の雑感や好きな歴史のこと、旅に出れば紀行などを記したい。

青春譜〜キング淀工〜

令和元年の全日本吹奏楽コンクールがやってきた。昨日十月十九日が中学校の部、本日十月二十日が高等学校の部である。名古屋センチュリーホールは今年も緊張の戦場であり、涙と笑顔が溢れる熱き歓喜の場となる。此処が青春真っ盛り、一世一代かも知れない。…

なおすけの古寺巡礼 黒石寺

今夏、平泉を訪ねた折、以前から気になっていた古刹を訪れる機会を得た。奥州市水沢にある黒石寺である。仏国土平泉のあたりには名刹古刹が多いが、中でも群を抜いて古いのが黒石寺で、天平元年(729)行基による開山とか。中尊寺よりも三百年も昔で、みちの…

皇位継承一即位礼一

いよいよ来たる令和元年十月二十二日今上陛下の即位礼正殿の儀が行われ、十一月十四日から十五日には大嘗祭が行われる。しばし皇統史から離れて、今月と来月は即位礼と大嘗祭について少しばかり触れたい。 天皇の代があらたまると、御代の始めに「皇位に即く…

青春譜〜マーチング〜

吹奏楽コンクールは合奏して演奏技術やハーモニーを競うが、マーチングコンテストは演奏しながら動き、隊列を組んでパレードし、ダンスし、演技する。全日本マーチングコンテストは、今年で三十二回目で、吹奏楽コンクールよりはずっと新しい大会だ。全日本…

なおすけの古寺巡礼 仏国土平泉

「みちのく」と云う響きは、いつの世も旅人達の旅情を誘う。かく言う私もその一人で、みちのくの歴史に興味を抱き、西行や芭蕉に憧れて、少しずつ東北を旅している。東北の中心が仙台ならば、みちのくの核心は平泉であると私は思う。地理的に奥州のど真ん中…

皇位継承一南都斜陽一

大仏開眼供養と鑑真和上による大授戒を見届けると、思い残すことはないように聖武上皇は崩御された。後を継ぎし孝謙女帝が頼りとしたのは、母の光明皇太后と、皇太后の甥の藤原仲麻呂である。頼りとしたというよりも、誰よりも敬い、誰よりも恐れた母の光明…

青春譜〜青春の時~

夏の甲子園、明日はいよいよ決勝。甲子園では各校の応援合戦も見もののひとつ。大応援団の花はやはりブラスバンドで、最近は特集番組が組まれたりするほど、広く認知され注目されている。習志野、愛工大名電、龍谷大平安などの実力ある吹奏楽部が質の高い爆…

祖父の従軍のこと

私の祖父は、父方も母方も対中戦に従軍した。父方の祖父は二十年近く前、母方の祖父は十年ほど前に亡くなったから、今となっては定かでないのだが、私が幼い頃に左様聞いた記憶がある。父や母は祖父の軍歴についてはほとんど知らない。聞いてもよくわからな…

皇位継承一大仏開眼一

最強の持統女帝時代に盤石となっていた大和朝廷は、女帝亡き後再び混沌とし始めた。後を継いだのは文武天皇。先に述べたとおり、即位当初は持統上皇が実質的に執政したが、文武天皇在位中に大宝律令が完成し、遣唐使も三十三年ぶりに派遣され、薩南諸島を制…

青春譜~パーカッションと弦バス~

およそ人間が使う楽器の中で、最古のモノは打楽器に違いない。いわゆる太鼓の類いである。打ち鳴らすと云う言葉からも楽器とはまず打楽器であることがわかる。テクニカルなスキルは後回しにして、音を出す或いは鳴らすと云うことにおいては、これほど容易な…

ほとけのみち 高田本山

日本仏教の本山を巡礼するこのシリーズは久しぶりである。まあ、私の人生と同じく気の向くままに訪ねている。先日、伊勢神宮参拝して、その夜は津市に泊まり、翌朝、一身田にある専修寺を訪ねた。専修寺は浄土真宗高田派の本山で、通称高田本山と呼ばれてい…

皇位継承一式年遷宮と女帝一

先月末私は伊勢神宮に参拝した。伊勢には此度の改元を機に参拝しようと思っていた。夜行バスで朝早くに名古屋に着いて、まずは熱田神宮へ参拝する。熱田神宮の主祭神熱田大神は、三種の神器のひとつ草薙神剣を霊代とする天照大御神であり、神剣は御神体とし…

青春譜〜金管楽器私総覧〜

金管楽器は奏者の唇の震動により発音する管楽器を云う。真鍮で作られているものが多く、マウスピースを装着し吹奏する。余談だが木管楽器でもフルートやサックスは真鍮製やメッキ製だが、唇を震動させない奏法のため金管楽器ではなく木管楽器とされる。金管…

なおすけの平成古寺巡礼 甲州恵林寺

私は甲府盆地が好きである。あの雄大な景色は、何度見ても心躍るところがある。東京から中央道や甲州街道を使って、勝沼の葡萄畑が見え始めると、視界が開けて、甲府盆地を俯瞰できる。確かに四周山。まるで仏さまの掌に包まれている様だ。ひと際目を引くの…

皇位継承一壬申の乱一

白村江の戦いで惨敗した後も中大兄皇子は即位せずに実権を握っていた。このような状況を称制と云う。称制とは、君主が亡き後に、即位せずに政務を摂る人物のこと。中国王朝の例を参考に、皇太子や皇后が一時的に称制となることがあったが、日本では中大兄と…

青春譜〜木管楽器私総覧〜

吹奏楽において木管楽器は大所帯である。木管楽器は主旋律を奏でることが多く、オーケストラの弦楽器ならば、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロに相当し、無論フルート、クラリネットに同じある。ことにクラリネット、フルート、アルトサックス、テナーサック…

なおすけの平成古寺巡礼 桜川にて

改元されたので、このシリーズのタイトルも考慮するところだが、平成のうちに訪ねた寺で、あといくつか書いてみたい所があるので今しばし平成古寺巡礼としたい。 平成最後の花見は茨城県桜川市へ出かけた。桜川市はその名のとおり桜の名所で、四周を山や丘陵…

皇位継承一践祚一

明日、令和に改元される。新元号が漢籍ではなく、万葉集を典拠としたのは個人的にはまことに好ましい。天皇陛下は上皇陛下となられ、皇太子殿下が新天皇陛下となられる。上皇とは太上天皇の略称で、天皇の位を譲られると、先帝は上皇となられた。上皇の御座…

青春譜〜ロングトーン〜

基礎と云うものは、人が何事かを成すにおいて、如何なる場合にも重要である。こんな当たり前の事を、この歳になって痛感させられている。茶道の稽古を始めて三年、お薄の点前は何とか出来るようになったが、なかなか水の流れるようにとはいかない。今はしっ…

なおすけの平成古寺巡礼 金勝山の残照

私の旅の最強のナビゲーター白洲正子。白洲さんが此の世を去って二十年が経ち、彼女が見た日本の風景はほとんど消え失せ、一部では悍ましき有り様となってしまった。私は二十数年前、初めて白洲正子の代表作「かくれ里」に出逢い、彼女が日本のかくれ里に取…

皇位継承一改元一

今上陛下は第百二十五代天皇である。現在の皇室典範には、天皇は男系男子が皇位を継承すると明記されているため、女性が皇位を継承することは出来ないが、秋篠宮悠仁親王様が御誕生になるまでは、天皇家に次の次の代に男子がおられないため、女性天皇即位に…

青春譜〜アンコン〜

吹奏楽連盟が主催する競技会は、夏から始まる吹奏楽コンクール(本戦は秋)、秋から始まるマーチングコンテスト(本戦は晩秋)、そして冬に始まるアンサンブルコンテストで、これが三大大会とされる。此度はアンサンブルコンテストについて。 アンサンブルコ…

なおすけの平成古寺巡礼 青蓮院門跡

名刹数多の京都東山。そこに在る寺々は季節ごとにその表情を変えるから、何度歩いても飽くことはない。古都が醸成した高貴なる威厳を湛えながらも、楚々とした情趣の寺が多い。その趣きは東山の懐に抱かれ育まれた。東山の寺は京都にしか現出しないだろう。…

皇位継承一スメラミコト一

天皇と云う尊称が慣わされたのはいつ頃ことだったのか。どうもはっきりしないらしい。学説も大きくは推古天皇以降とする説と、天智天皇から天武天皇にかけてとする説に二分されていると聞くが、天皇と呼ばれる以前には、大王と呼ばれていたことは間違いない…

青春譜〜チューニング〜

今でも時々、中高時代の夢を見る。吹奏楽部でクラリネットを吹いていた頃の夢である。もう二十五年以上も前で、初めて楽器を吹いてから三十年は経っているが、あの頃、吹奏楽に明け暮れた日々が、よほど脳裏に焼きついているのだろう。現役の頃より楽器を奏…

なおすけの平成古寺巡礼 江戸深川

広重の「名所江戸百景」が好きで、複製ではあるがすべて所蔵している。江戸の様子、江戸人の暮らしを垣間見るには、「江戸名所図会」とともに必須である。名所江戸百景のお気に入りの場面は数多あるが、中で一番美しいのが、「深川洲崎十万坪」である。この…

皇位継承一天孫降臨一

日本の歴史の中には、常に天皇の存在があった。神の国とは言わないが、国家の中心には天皇がおわし、時には親しく政を行い、時には精神的支柱、或いは文化的支柱とされた。明治以降は一世一元となり、まさしく天皇の代替わりが時代の節目となっている。明治…

青春譜〜新人演奏会〜

年が改まり吹奏楽部も、次のコンクールへ向けて始動する。前年暮れまでに三年生は引退し、部長以下仕切るのは二年生である。が、演奏はまだまだ心許ない。やはり三年生の力は絶大なるもので、三年生が抜けると急に乏しい演奏となる。中には二年生、一年生だ…

追悼・兼高かおるさん

兼高かおるさんが逝去された。生涯にわたり百五十箇国以上もの国々を訪ねられ、その距離は地球百八十周にも及ぶとか。その記録は昭和三十四年(1959)から平成二年(1990)まで、「兼高かおる世界の旅」でテレビ放送され、まだ海外旅行が盛んではなかった時…

平成三十年大つごもり

平成三十年が暮れようとしている。今年もあっという間に大晦日。私なりに正月準備も整えたり。煤払いをし、至極簡単ではあるが正月料理も拵えた。年末くらいのんびりしようと思うが、なかなかそうもいかないのが常である。 平成と云う時代も、年が明ければ四…