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弧月独言

ここは私の深呼吸の場である。日々の雑感や好きな歴史のこと、旅に出れば紀行などを記したい。

建国之日ヲオモウ

今日は建国記念日である。現代の日本人にとっては、あまり意識しない建国の日。アメリカの独立記念日などに比べたら、神代の頃からの伝説を元に定められたという曖昧なところが、また関心が薄い一因でもあろうか。しかし、戦前までは、紀元節と呼ばれ、盛大な祝日であった。そもそも紀元節とは、初代神武天皇の即位した日とされ、古事記日本書紀の記述を元に、明治政府が定めた祝日である。四方節(元日)、紀元節天長節天皇誕生日)を三大節とし、昭和二年に、明治節明治天皇の誕生日である十一月三日)を新たに加えて四大節とされた。戦後、GHQによりすべて廃止されるが、すべて名前を変えて現在も祝日とされている。本来、建国を祝う日なのだから、国を挙げてのお祭りがあってもいいものだが、如何せん、戦前の軍国主義の象徴の如く、捉えられる国や人々に配慮してるのか、いたって静かな建国の日である。もっとも、今の建国記念日は、戦後二十一年たってから、新たに制定されたが、その時点でもさほどの盛り上がりはなかったようだ。今では、建国記念日に賛成の右よりの方と、反対の左よりの方で、それぞれ集会を行うくらいで、終戦記念日のほうが、よほど注目されている。今年などは、安倍総理でさえ、アメリカへ行ってしまっており、政府主催の式典はもちろん行われない。

私個人的には、この日を大切な祝日と心得て生きている。昨今は祝日が多すぎる感もある。私は、日本人にとって祝日は、かつての三大節にあたる、元日、建国記念日天皇誕生日だけでよいとも思っている。そして終戦記念日は、祝日とするわけにはいかないから、国民総供養の日、としたらいい。そうすると、たださえ働きすぎの日本人に、また休みがなくなると騒ぐお歴々も現れるだろう。そこは、欧米に習い、季節ごとに休暇制度を作ればいい。法律で決めてしまうのである。時期は各個人に任せればいい。春、夏、秋に一週間~二週間程度の休暇を必ずとれるようにすれば、祝日は減っても問題あるまい。そして、今ある祝日は、記念日として残せばいいのだ。これならば、現代人の感覚にもすんなりと入っていけるのでないだろうか。何か、話がずいぶんな方向にいってしまった。私は右でも左でもなく、政治的な発言をしているわけでもない。単純に建国記念日を、皆が祝日として意識してほしいと願うのである。それは、歴史が好きで、少しばかり日本史をやってきたからということも、確かに一理ある。でも、この国は、あまりに欧米に追随し、あまりに近隣諸国を気にしすぎて、あまりに過去にとらわれ過ぎてきたために、大事な何かを見失ってしまった。別段、軍国主義や戦争を、また戦前の日本の生き方を賛美するつもりなど毛頭ない。そうではなくて、日本人ならば、この国が生まれたと、曲がりなりにも、眉唾モノでも、そのように云われたる建国記念日を、もっと意識してもらいたいものだ。せめてこの日は、日本の過去をみつめ、今を考え、未来を見据える日とせねばならぬ。私にとって、建国記念日は、一年でもっともいろいろと想い致す日なのである。それはこれからも変わらないし、年を増すごとに重大なる日となってゆくに違いない。