弧月独言

ここは私の深呼吸の場である。日々の雑感や好きな歴史のこと、旅に出れば紀行などを記したい。

2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

観音の里

近江にはずっと強い憧憬がある。歴史に想いを馳せるとき、私の心はいつも近江に向かう。古代より近江を制する者が天下人となった。近江宮を造った天智天皇も、それを廃都に追い込んだ弟の天武天皇も転機は近江の地であった。信長や秀吉は近江から天下取りの…

ターニングポイント

未来の人々に、平成という時代はどんなふうな印象を与えるのだろう。今私達の生きる平成時代は、ITから派生した第三、第四の産業革命があり、世界大戦ではないが方々で終わりなき小競り合いを繰り返し、ある程度まで国家が成熟すると環境とか個々の精神とか…

ばあちゃんの玉音放送

時の流れは早い。だが時間はいつの世も誰にでも平等であるはずで、早いか遅いかを感じるのは時代、年令、環境などで大きく変わることは間違いないだろう。戦時中は特に時間が長かったのではあるまいか。私は戦争を知らぬ世代であるがそんな気がしてならない…

生き存えるということ

熊本地震から四ヶ月。ようやく最後の行方不明者の学生さんが帰ってきた。この四ヶ月間のご家族のことを考えると如何許りかと言葉もない。時は止まったまま、色も匂いも味もない世界ではなかったか。御冥福を祈り合掌。 五輪や甲子園に沸きかえる夏。一方で日…

心の虫干し

立秋が過ぎた。連日五輪観戦で寝不足だが、さっそく競泳の王者の凄みのあるレースや体操男子団体の執念を目の当たりにして、心から感動する。感動することは人間の感情の筆頭とも言えるであろうか。感動すること、すなわち心を揺さぶられるという経験は、実…