弧月独言

ここは私の深呼吸の場である。日々の雑感や好きな歴史のこと、旅に出れば紀行などを記したい。

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

なおすけの平成古寺巡礼 本山慈恩寺

八月に山寺を訪ねた夜、山形在住の知人と食事をした。彼は寒河江の人で、生まれてからずっと山形を出たことがない。車でわざわざ山形市内まで出向いていただき、また美味い蕎麦を味わった。食事の後、とっておきの場所があるからと、夜のドライブに連れ出し…

青春譜〜さらば普門館〜

吹奏楽部員にとって秋は別れの季節である。体育部は概ね夏の大会で引退するが、吹奏楽部は十月から十一月に吹奏楽コンクールやマーチングコンテストの全国大会があるし、全国大会に出場しなくても秋には各地で演奏会や文化祭が開かれるから、それらの晴れ舞…

なおすけの平成古寺巡礼 山寺

閑かさや岩にしみ入る蝉の声 松尾芭蕉五指絶唱の一句だと思う。元禄二年(1689)、おくのほそ道をゆく芭蕉は、出羽国に入り、尾花沢にて立石寺が名刹であることを聴いた。寄り道で山寺へやってきて、この名句が生まれたのは、いかにも良き筋立てだが、実は芭…