弧月独言

ここは私の深呼吸の場である。日々の雑感や好きな歴史のこと、旅に出れば紀行などを記したい。

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

皇位継承一大乱前夜一

平安時代の天皇は概ね三十代から四十代の壮年で崩御されている。現代では働き盛りであるが、平均寿命が今よりはるかに若い当時、世の人々はだいたい四十代で亡くなることが多かった。人生五十年は本当のことで、そもそも人間の定命とはそのくらいなのであろ…

なおすけの古寺巡礼 腰越満福寺

此処は腰越。京から鎌倉に至る玄関口にあたり、江ノ島は目と鼻である。江ノ電の腰越駅から歩いて3分ほどの小高い場所に満福寺は在る。天平十六年(744)、行基による開山で鎌倉屈指の古寺である。 西海に墜えた平家に代わり、源氏の世が始まろうとしていた…

なおすけの古寺巡礼 龍口寺

鎌倉と藤沢の境目に在る日蓮宗の古刹。江ノ電の江ノ島駅の傍らに在って、車窓からも大寺とわかる。私はかつてこの門前に暮らしたことがあるが、朝夕の鐘を聴きながらも、日蓮にさほど関心がなかった若かりし当時、一度も参詣しておらず、此度改めて御参りし…

寒川神社

かねてより「相模の寒川さんは凄い」と聞いていたので、一度は参拝したいと思っていたが、私の今の住まいからは1時間くらいでゆけることを知って、先月、ようやく参拝した。創建がいつか定かではないと云うたいへん古い社だ。祭神は寒川比古命、寒川比女命の…

なおすけの古寺巡礼 大雄山

先月まさに錦秋の候、私は大雄山最乗寺に参詣した。私は神奈川県も方々歩いたが、南足柄市に降り立つのは初めて。”足柄山の金太郎”で有名な場所だ。小田原から大雄山線に乗って20分、終点の大雄山からはバスに乗って10分ほどで着くが、周辺はまことに長閑な…

なおすけの古寺巡礼 原当麻の無量光寺

JR相模線に原当麻(はらたいま)と云う駅がある。当麻と云えば大和にある當麻寺が思い浮かぶが、私が今棲んでいる武相地域には原当麻のほかにも、大和、奈良、岡上、三輪、小野路、香具山、竹内など大和に通ずる地名が多い。かつて武蔵や相模に国分寺が造ら…