弧月独言

ここは私の深呼吸の場である。日々の雑感や好きな歴史のこと、旅に出れば紀行などを記したい。

2018-01-01から1年間の記事一覧

なおすけの平成古寺巡礼 北関東廻り(一)

去年、坂東三十三観音巡礼を結願した。巡礼記は別途書くつもりだが、とにかく関東平野を廻り巡ったことは、私にとって生涯の財産と成り、同時に関東の広さと奥深さに深い感銘を受けた。関東一円を巡ったついでに、私は長年気になっていた北関東の寺社の多く…

日本一の参道

昨年秋の信州旅行で、かねてから気になっていた戸隠神社まで足を伸ばした。善光寺の御朝事に参加して、雪解けの山道を戸隠へ向かう。本当ならば前日に戸隠に行くはずであったが、大雪のために断念。幸いに良く晴れたので路面の雪解けは進んだようだ。善光寺…

至高の行方

羽生結弦君が五輪連覇を果たした。私はこれまでにも何度か書いてきたが、スポーツ観戦ほど心を震わせ、誠の感動を貰える出来事はない。世の中何でも斜から眺めている捻くれ者には、スポーツ観戦は唯一真っ直ぐに目を逸らさずに、無心になれる事である。今冬…

なおすけの平成古寺巡礼 小布施の岩松院

信州は格別な地域である。その呼び方からして、一つの州部を連想させる。事実信州は、何となく孤立している雰囲気がある。中部地方であって、愛知や岐阜とは気候も風土も人も違う。甲信越と一括りにされることもあるが、甲州とも越州ともまた違う。理由は明…

初釜を終えて

先日、社中の平成三十年初釜が終わった。社中にお世話になり一年半、私自身初めての大寄せ茶会に寄せていただいた。私は朝ぼらけから必死で羽織袴を着て、戦へ赴 く様に武者震いして出かけた。私の先生は、今や弟子の総数は不明というが、この日の初釜には四…

公共の福祉と言論の自由

大寒の候。東京では大雪が降る。先日、小室哲哉さんが音楽活動を引退した。週刊文春に不倫疑惑を掲載されて、自らの望んでいた勇退とは違う、惨めで哀れな末路となった。個人的には小室さんの引退はとても寂しい。小室哲哉の音楽は、私の思春期から青春期に…

日本仏教見聞録 善光寺

昨年秋、坂東三十三観音巡礼を結願した。西国、坂東、秩父などの観音巡礼に結願すると、信濃善光寺と、別所の北向観音へ御礼参りするのが慣わしである。私とT君は師走間近の晩秋、信濃路へ旅立った。夜中に東京から関越道に乗り、上信越道の上田あたりで明…